よく患者様からいただく疑問にお答えします。
随時更新予定です。
Q. 治療期間はどれくらいかかるの?
治療内容や個人差によってまったく違って来ますので、診察時にお尋ねください。
それぞれの患者様の状態に応じて、大体の治療期間の目安をお伝えすることができると思います。
神経までいっていない虫歯は比較的短期間で治療が終わりますが、
神経まで行っている虫歯や歯周病の治療は、数ヶ月など治療期間が長くなる傾向があります。
Q. 治療費用はどれくらいかかるの?
治療内容によって異なりますので、歯科医師までご質問ください。
ご希望があれば、次回の金額の目安等もお伝えすることができます。
なお、初診の際は一般的な検査・レントゲン撮影・応急処置を行って、保険診療で約3500円ほどを目安にお持ちください。
Q. 痛みがなかった虫歯を治療したら、しみるようになったのはなぜ?
痛みがないまま進行してしまった虫歯を治療すると、治療の刺激で痛みが生じてしまうことがあります。
ただ、痛みはなかったとしても虫歯は進行しており、治療しないとある時突然激痛が生じていた可能性は高いです。
虫歯を取りきっても、これまで虫歯に刺激されて弱っていた神経が回復するのには時間がかかることが多い
ため、一時的に知覚過敏の状態になってしまうことがあります。まずはしみ止めのお薬などで様子を見て、
どうしても痛みが落ち着かない場合は神経を取る治療が必要になる場合もあります。
Q. 痛くないまま進行した虫歯ほど治りが悪いのは何故?
一般的に考えると矛盾しているように思われるかもしれませんが、C2以上で神経を取る必要が出て来た歯の治療に際して、
痛みがないまま治療を始めた歯は、痛くなって治療を開始した歯に比べて、治りが悪い傾向があります。
なかなか症状が取れなかったり、再発を繰り返したり、などなど…
はじめに歯は臓器の一部だと言いましたが、歯の中の神経(歯髄)は生きているため、急激に進んだ虫歯に対しては抵抗できず、すぐに感染して痛みが生じてしまいます。ですが、緩やかに少しずつ、長い時間をかけて進行して来る虫歯に対しては、歯髄が自分を守ろうと、じわじわと虫歯が近付いて来る方向に向かって第二象牙質という固い組織を作り、虫歯から神経が逃げて行く状態になります。なので、神経は段々細くなり、時には糸も通らないぐらいの細さにまでなってしまうこともあります。また、それと同時に、細くなって行くと同時に段々弱っていき、時には中で勝手に死んでしまい、痛みも無いまま腐って膿みを溜めてしまうこともあります。そうなると、根の治療が難しいばかりか、細くなりすぎた根っこのために、治療器具が感染した全ての部分にまで到達できないことも多々あり、治りが悪くなったり、再発を繰り返したりする原因になります。
歯の生命力、抵抗力には個人差があるため、一度無症状で虫歯が進行して治療が大変だった方ほど、次に虫歯になっても同様に痛みが無いままどんどんと進行してしまうことが多く、「痛みもなかったのに、治療を始めると痛くなったり、期間がものすごく長くかかる。何故?!」という、一番嫌な状況に陥りやすいのです。ですので、痛くない方ほど、こまめな定期検診と早い段階での虫歯の処置が必要になってきます。
Q. 治療したはずの歯なのにまた痛くなったのは何故?
一度つめたり銀歯を被せたりした歯は、C2以上の状態から治療した歯であることがほとんどです。銀歯やつめものは虫歯にはならないため、ここから虫歯になるとすると、詰め物と歯の境目から侵入した細菌に感染して進んで行ってしまいます。ですので、スタートはエナメル質からではなく、既に露出した柔らかい象牙質からの虫歯のスタートになります。ということは、一度削った歯ほど神経にまで達する距離は短いことになりますし、エナメル質の保護がないため、進行もそれだけ早く進んでしまいます。さらに悪いことに、上からつめたり被せたりしている歯の中で虫歯が進行してしまうと、外から見ても穴が空いたりはしないためなかなか発見できず、レントゲンを取ってはじめて分かったり、詰め物が取れて痛みが出てやっと虫歯があるということに気付いたりすることが多くあります。さらに一度神経を取った歯は、虫歯が進行しても痛みを感じないため、酷い時には抜歯が必要な状態になるまで気付かないことも時々あります。ですので、一度治療した歯ほど悪くなりやすいし、進行も早いということを念頭に置いた上で、定期的なレントゲン撮影などのチェックと早めの受診が必要になるわけです。
「歯コラム」に記載した虫歯の成り立ちと、治療方法でお分かりいただけるかと思いますが、歯の治療は、痛みが出てからだと、神経を取ったり抜歯をしたりする必要が出て来る確率はかなり跳ね上がって来ます。また、定期検診は個人差はありますが、通常2ヶ月~6ヶ月間隔が適切です。しかし、急激に進む虫歯は、それこそ1週間2週間で一気に進んでしまうこともあるので、「なんかしみるな…」とか「違和感があるな…」など、いつもと違う症状を感じたら、早めの受診をお勧めします。一番大切なのは、痛みが出てから受診するのではなく、(1)定期検診でできるだけ早期に異常を発見し、早めの治療を心がけること、(2)何か気になる症状があったら、直ぐに受診すること、この2点が早期発見、早期治療の一番の早道だと思われます。